296 鼻毛山抜之介 sage New! 2009/05/15(金) 01:34:55 ID:pk0kfXsq0
もう、15年以上前、自分が地方の大学生だった頃の話。
友人のタケ(仮名)が中古車を手に入れた。
自分たちが住んでいたのは田舎だったので、車が無いと不便ではあったが、
まだ2年生だった自分たちの中で車の所有率は高くなかった。
タケは嬉々として毎晩のように自分たちを誘ってドライブを楽しんでいたのだが、
ある日、一緒のチームで実験をしている最中「今夜は霊園に行ってみないか?」と誘ってきた。
俺の他に誘われたのは、同じチームのサダ(仮名)。
気は優しくて力持ち、東北出身の純朴な青年で軽く霊感持ち。
俺もサダもそういうことは大好きだったので、喜んで誘いに乗ったのだが、
これを同じチームのエディ(仮名:純日本人)が聞いていた。
こいつがちょっと面倒なヤツで、浪人と留年のせいで自分たちより3歳ほど年上。
そして何を勘違いしたのか、自分が学年の有力者として慕われていると思っており、
自ら名乗るエディという愛称を嘲笑混じりに呼ばれ疎まれたりしていた。
そして、何よりも迷惑なのが『自称霊感のある人』だということ。
「おい、オマエら霊園行くのかよ?」
「え、ええ。まぁ・・・面白そうなんでちょっと・・・」
タケが(しまった)という顔で答える。
「あそこはなぁ、マジでヤバいって!先輩の○○さんが事故ったのもあそこに行った後・・・」
散々、知ったかぶりの講釈を垂れた後、エディは言った。
「ま、何かあったら俺が何とかすっからよ。用心しながらついてこいよな!」
俺たちがまだ何も言ってないうちからエディは勝手に同行することになっている。
それに、連れて行くのはタケなんだが。
264 本当にあった怖い名無し 2009/05/14(木) 14:17:18 ID:Aj4z4yx6O
昔オレが社会人1年目の頃の話 5階建の団地に1人暮らしをしていた。
周りはとても静かでオレはその場所をとても気に入っていた。
しかし1つ問題があった。
深夜3時頃になると尋常じゃない足音で階段を降りてくるヤツがいた…
姿を見た訳じゃないが、足音の感覚からおそらくまだ小さな子供のような感じがした。
しかもその足音はオレのいる4階のフロアでピタッと止まるのだ。
その時は恐怖感みたいなものはまったくなく、ただうるさいなぁぐらいの感じだった。
足音もそれ1回でなくなるし眠いのもありさほど気にしなかった。
265 本当にあった怖い名無し New! 2009/05/14(木) 14:29:18 ID:Aj4z4yx6O
しかし一週間たっても一向にその足音は消えない。決まって深夜3時頃に
ダダダダダダッとものすごい足音で階段を降り、4階でピタッと止まる…
いい加減ストレスも溜まってきたオレは1フロア2部屋の団地の4階に住んでいたので向かい側の部屋と5階の2部屋の住民に確認しようとその日の夕方訪ねてみた。
しかし向かい側のサラリーマン風の男性に聞いてもめんどくさそうにそんな足音は聞いたことないといわれた。
おかしいなと思い5階へ上がると2部屋は空部屋になっていた。
その当時幽霊などまったく信じないオレはタチの悪いイタズラ、または向かいのヤツ怪しいなとか色々考えていた。
267 本当にあった怖い名無し New! 2009/05/14(木) 14:40:46 ID:Aj4z4yx6O
そしてその晩も足音はやまず、それから3日目ぐらいにオレのストレスは爆発して足音が5階から降りてきた時に「うるさいっ!!」と大声で叫んでしまったのだ。
するといつものように足音はオレの部屋の前でピタッと止まった。
さすがに不信に思い玄関ドアののぞき穴から確認してみたが誰もいなかった…
ただその時全身に寒気が走り、背筋が凍りついた感覚は今でもはっきりおぼえている。
部屋中の明かりをつけ、テレビもつけ、その日は眠れなかった。
そして朝になり、仕事にいこうと階段を下りると2階に住む80過ぎ位のお婆ちゃんに会った。
268 本当にあった怖い名無し New! 2009/05/14(木) 14:44:12 ID:Aj4z4yx6O
オレはだれかにこの話を聞いてもらいたいと思い、そのお婆ちゃんに全部話をした
そして、そのお婆ちゃんの話を聞いてオレは絶句した…
269 本当にあった怖い名無し New! 2009/05/14(木) 14:53:26 ID:Aj4z4yx6O
オレがこの団地にくる20年程前に5階に夫婦2人、子供2人の4人家族が父親の手により、無理心中したというのだ…
そのとき母親と姉を殺されたとこを見たまだ幼い男の子が、逃げ出す途中に階段で足を踏み外し、4階フロアで頭を強く打ち亡くなったと言うのだ。しかもその時間が深夜3時頃…
その話を聞いたときは恐怖感で本当に気を失いそうになった…
それから会社の同僚の部屋に泊めてもらい、すぐそこから引っ越すことにした。
あの4階向かい側に住んでるヤツ大丈夫かなぁ…
<感想>
幼い子供にとって、愛する親に、
命を奪われそうになるほどの恐怖と絶望はないでしょうね…。
157 本当にあった怖い名無し 2009/05/13(水) 14:19:40 ID:6Y8wzM3X0
少し長くなりますが・・・私、AVの仕事をしていた事があります。
とは言っても女優じゃなく、部屋メイクの仕事ですけどねw
二ヶ月程前、ある企画モノの仕事で和○山県のある廃墟に行ったんです。
廃墟でも、室内はまだ綺麗で和室の畳なんかもしっかりしてました。
女優2人と男優3人、スタッフは私を含め4人の計9人。
2日間の撮影だったのですが、電気が通ってない為明るいうちに終えて
後日、朝からまた撮影という予定だったんです。
ハードな内容だったので、出演者の5人はかなり疲れていました。
そんな中、スタッフの一人が廃墟の探索を始めたんです。
「結構まだ使える家っすねぇ」なんて言いながら。
2階建てでしたが、私達が使っていたのは1階のみだったので
2階はどうなっているのか興味がありました。
私も含め他のスタッフや出演者も一同に、2階へあがってみる事にしたんです。
158 本当にあった怖い名無し 2009/05/13(水) 14:43:20 ID:6Y8wzM3X0
>>157続きです。
2階には部屋が3つ、納戸?らしき小さな部屋が1つありました。
そのうちの洋室を覗いてみました。全員で息をのみました。
黒い大量のシミと鉄臭い臭い、一瞬で何かあった曰く付きの家だって悟りました。
テンションが下がりまくって撤収して、さっさと帰るハズが・・・
男優の1人が「ジャケット忘れた」とか言い出して、外で待つ事にしました。
数分後重い雰囲気でその男優が帰って来ていいました。
「俺に何かあっても見捨てないよな?」
全員が笑いながら、「ナニを今更ww」なんていうと
急に空気が冷たくなっていきました。
「俺のケツポケットを誰かが引っ張ってる感じがすんだ」
2、3歩後ろによろけながら、後ろを振り返ると
手がポケットに入り込んで握ってたんです。
手首からしたの手だけ。
<感想>
こんなところの撮影の許可って取れてるのかな?
62 コテツ New! 2009/05/11(月) 08:02:35 ID:/F0SSyeTO
携帯からスンマセン
あと文章もヘタですが。
一年くらい前の体験談なんですが
最初は、1人でいるときに友達と電話してると、急に
『誰かいるん?後ろで声するけど。』
他の人と電話してても
『今彼女といるん?何か声きこえるで。』
みんなに自分1人だった事を伝えても、全員に
『だって、ずっと後ろで女の人の声がしてた。』
と言われました。
そんな事が何度も続いて、一週間くらいたった時に変な夢を見ました。
どんな夢かと言うと、
夜、僕はマンションの一番高い階の一室でお風呂に入ってました。
窓を開けながら湯船に浸かっていると、窓の外に何か通りました。
ずっと窓を見ていると、ゆっくりと来たんです。
全身紫色の、裸の赤ん坊を抱きかかえた
ぐしゃぐしゃ髪をした、顔面血だらけの女の人が。
僕が固まってると、
赤ん坊が僕の方を指差して女の人に何か言ってるんです。
何回目かで聞こえたんです。
『お母さん、この人にする。』
僕はそこで目が覚めました。
それからは何も起きなくなりました。
あれは何だったんでしょうか。
<感想>
何を決められたのか、気になりますね。
847 アパート(1/6) sage 2009/05/08(金) 01:08:50 ID:f5FSz8hc0
ちょっと流れを切って投下しますね。
彼女との同棲を始めることにしたので、不動産屋に紹介してもらい、
千葉県船橋市にある木造2階建てのアパートの1階部分の端っこの部屋に
入居することを決めた時の話です。
築15年の家だったのでそれほど状態は良くなかったものの、
付近の相場よりも家賃が1万円近く安かったし、
JRの駅から歩いて15分程度の場所ということもあり、
一目見て気に入って、特に説明も聞かずに契約してしまったんです。
ところが住み始めて2~3日経ったある晩に、
隣の部屋の住人がとてもうるさいことに気がつきました。
深夜1時頃になると突然複数の人間のボソボソとした話し声が始まって、
深夜3時頃までずっと続くんです。
最初はあまり気にならなかったんだけど、時々ドカッという大きな音がするので、
それがきっかけで目が覚めて、その後は話し声が気になって気になって。
話し声の感じからすると3~4人くらいはいるようなんだけど、
声は聞こえるのに言葉はまったく理解できないんです。
それで外国人かなぁと漠然と思い始めていたわけ。
男性の声の他に、時々女性の声も混じっているんだけど、
すごく陰鬱な雰囲気のボソボソした声で、
こんな時間に女性まで混じって何の話をしているんだろうという
好奇心を掻き立てられるんです。
632 本当にあった怖い名無し sage 2009/05/06(水) 03:32:15 ID:kKYDGKxq0
古い墓石や建築物、石像の台座や首の部分なんかをよく調べてみると
たまーに接合部の隙間なんかから紐とか布の一部がはみ出てたりする
特に裏側とか普段影になってる部分なんかにあるから探してみな
多分何人かは見たことあると思うし触ってみた事もあるんじゃないかな?
もし運良く見つけたらそれをよく観察して見るといいと思う
多くはくすんだ茶色だったり肌色っぽい色のが多いんだけど
たまーに白だったり赤だったり黒だったり色が鮮明なのがある
もちろん中にはそこに何故布とか糸とか挟まってるのか
よく分からない事があるけどそれは些細なことなんで気にしない
重要なのはそれを引っ張ってみる事だゆっくり慎重に
多くの人は焦って引っ張ったりゴミと思って除去しようとするから
すぐにぶちって千切れてしまうんだけどそうじゃない
ゆっくりゆっくり引っ張っていくと千切れずに引っ張り続けられる
そして上手く終点まで引っ張ると多分先が湿っててちょっと生臭い
最後まで引っ張れちゃえばそれが凄く長いものである事が分かるはず
それが何であるかと聞かれても実際のところよく分からない
ただ一度その楽しさに気付くと色々なところで発見できるようになるよ
でもあまり嵌ると幻覚を見るようになるから気をつけた方がいい
どんな幻覚かと言うと、その紐や布が人の体からも見える様になってしまう
<感想>
世にも奇妙な物語っぽい。
本当にあった怖い名無し New! 2009/05/04(月) 10:33:40 ID:X/C5rXNF0
俺が小学生の頃、夏休みに田舎の爺ちゃんの家に従兄弟と泊りに行った
時の話。文書くの下手くそだから分かりにくかったらゴメン。
爺ちゃんの家は凄い山奥の集落みたいな所にあって、一週間くらい
俺らはそこで川に泳ぎに行ったり、セミ取りまくったりして夏休み満喫してた
わけ。
で、爺ちゃんの家滞在最後の夜の事だったかな。
いつもどおり仏間に布団しいて俺と従兄弟、合わせて3人で川の字みたいに並んで寝てた。
暑苦しいから全然寝付けず、電気消したままゲームの話とか、それこそ
小学生特有の話で遅くまで盛り上がってたんだ。
一人の従兄弟が、いきなり喋らなくなって怯えた顔で窓の方見始めたから、
俺らもなんだろうと思って窓の方見た。
399 本当にあった怖い名無し sage New! 2009/05/04(月) 11:07:09 ID:X/C5rXNF0
窓の方見たら、窓一面にデカイ物体が、網戸越しにへばり付いてる。
最初は暗闇の中なので何なのかよく分からなかったが、目が慣れてくる
にしたがって、正体が見えてきた。恐怖というより、驚愕のせいで身動きがとれなくなった。
巨大な顔だった。
20代くらいの男の。
髪は変な髷を結っていて、じーっと俺らの方を見てる。
その表情が段々と怒りに歪んできて、なんか変な言葉を
家が揺れるくらいの声で叫んだかと思うと、地鳴りと共に窓から消えた。
もう俺も従兄弟もビックリして、すぐに隣の部屋で寝てる爺ちゃんの所に駆け込んだ。
そしたら、
「おお、ヤマナリさんが来とったな。また明日**に酒とか供えに行かないかん。」
とか落ち着いて言ってた。
次の日、顔があった窓の外見たら、窓の周り広範囲にわたって草がなぎ倒されてた。
そこに巨大な何かが置かれてたみたいに。
叔父が迎えに来た時に、「ヤマナリさんって何?」って爺ちゃんと叔父に聞いたけど教えてくれなかった。
今も、盆とかに親戚で集まると、従兄弟とその時の話題になる。
ちなみに爺ちゃんはもう亡くなっていて、その時の事を聞けない
爺ちゃんの息子の叔父や親父も、小さい頃からヤマナリさんについては
、爺ちゃんは何も教えてくれなかったらしい。
<感想>
爺ちゃん亡き後は、お供えしなくてもよくなったのかな?
244 本当にあった怖い名無し sage 2009/05/01(金) 16:39:30 ID:nupKAOZT0
池沼スレに間違えて書きこもうとした話でも
趣味で時々釣りをしているんだ
それでその日も釣り道具と途中で食べるつもりでおにぎりを持って近くの池にいった
ところが坊主でやる気を失って、なんとなく上流を目指すことにした
整備されていない薮の中をひたすら川沿いに歩いて行くと違う池に出た
未開発ポイント発見!と意気込んで、足場を固めるとさっそく釣りをすることにした
爆釣とまではいかないが、大小あわせて4匹釣れた
まあ、小の方が多いんですが
それでそろそろ日も暮れてきたし、帰ろうかとすると右足に違和感を感じた
なんだろうとみると、紙みたいな真っ白な手が池の中から伸ばされ自分の足を掴んでいた
とたんにパニックになって逃げようと足を引くと、
そのままずるずると池の中からどこまでも「腕」だけが出てくる
肘とかもなく、ただ一本の柔らかい棒のような腕がずるずると・・・
慌てて荷物を掴んで逃げようとしたが、おいてけ堀の話を思い出して
魚の入ったバケツを池にひっくり返し、ついでにおにぎりも池に放り投げて逃げた
一度も振り返らずに元々釣りをしていた池まで逃げた後、
恐る恐る足を見るがもう手は消えていた
その代わり、真黒な手痕が足首についていた
靴下も完備だったのになぜか皮膚に付いた手痕は一週間ほど残った
それ以来上流の池にも、いつも近くに池にも行っていない
<感想>
おにぎりが欲しかったのかも…。
127 本当にあった怖い名無し sage 2009/04/28(火) 21:01:36 ID:y/qzGtBo0
中学生の頃祖父から聞いた話(話自体は祖父の父=曽祖父から祖父が聞いた話)
俺の地元の山に神主もいない古びた神社があるんだが、そこに祀られている
神様は所謂「祟り神」というやつで、昔から色々な言い伝えがあった。
大半は粗末に扱うと災害が起きるとかそんな話なのだが、そのうちの一つに
こんな話があった。それは戦国時代、当時の領主の放蕩息子が祟りなど迷信だ
といって神社のご神体を持ち出し、あろうことか酔った勢いで御神体に向かって
小便をかけたらしい。
それから暫くは何事も無かったのだが、数年後から異変が起きた。
(古い話で詳しくは伝わっていないが、口伝として語り継がれているのは以下のようなもの)
・詳細は不明だがあちこちで説明の付かない怪異が多発
・村人が何人も理由不明で失踪
・領主の顔が倍近くに腫れあがる原因不明の病気にかかり、回復はしたが失明
・問題の放蕩息子以外の3人の息子達は戦で重症を負ったり病気にかかったり
・問題の放蕩息子は乱心し山に入ってそのまま帰らず
・祟りを恐れた村人達が色々と神様を鎮める試みをしたが全てうまくいかず、村人は次々と村を去り事実上の廃村に
こんなところなのだが、まあ古い話であり、文献として残っているわけでもなく、事件の結末
も解らない中途半端な話なうえに、口伝として語り継がれる程度のものだったのと、その後村
に住んでいる人たちは後になって移り住んだ人たちばかりなので、いわゆる噂程度のものだった。
そして時代は変わって祖父がまだ生まれる前、明治維新から数年後頃の話。
神社は当時から神主などはおらず、村の寄り合いで地域の有力者などが中心となって
掃除や神事などの管理し、たまに他所から神主さんを呼んで神事をしてもらっていた。
また、口伝として残されている話などから、「触らぬ神に祟り無し」ということで、御神体は
絶対に誰も触れることなくずっとそのまま存在し続けていた。
106 本当にあった怖い名無し sage 2009/04/28(火) 00:47:05 ID:ag4WP3EV0
これからお話ししますのは、私が約一週間に渡って体験した出来事です。
最初に断っておきますが、種明かしのようなものも落ちに当たるものもありません。
ただ私が体験した事実のみですから、人によっては全く怖くないと思うこともあるでしょう。
しかしながら今までこの話を多くの方にお話ししてきたところ、
数名の方が「それ以上その話を続けないで下さい」と途中で遮ってしまわれました。
一体どういう理由かと尋ねてみても「もう聞きたくないのです」とおっしゃるばかりです。
よくはわかりませんが、もしかするとあまり良くない話なのかもしれません。
そういう訳ですから、人によっては全く恐ろしくもない話なのですが、
もし途中で「続きを知りたくない」と思われましたら迷わず読み飛ばしていただきたいのです。
前置きが長くなって申し訳ありません。
ここから本題に参りたいと思います。
あれは私が高校二年生の秋、十月の終わりの頃でした。
その日いつものように部活を終えて友人達と帰り支度をしていた私は、
薄暗い校庭の隅、裏門のすぐ近くに立つ人影に気が付きました。
距離はそう遠くはありませんでしたが、日もほとんど落ちかけているのに加え、
私は視力がそう良いほうではありませんでしたので、
その人物の人相などはよくわかりませんでしたが、男性であることが見てとれました。
校庭にはまだ部活中の生徒もおり、そこそこに人のあるその場所で、
なぜ彼が目に留まったのかというと、彼が制服、正しく言えば学ランを着用していたからです。
これからお話ししますのは、私が約一週間に渡って体験した出来事です。
最初に断っておきますが、種明かしのようなものも落ちに当たるものもありません。
ただ私が体験した事実のみですから、人によっては全く怖くないと思うこともあるでしょう。
しかしながら今までこの話を多くの方にお話ししてきたところ、
数名の方が「それ以上その話を続けないで下さい」と途中で遮ってしまわれました。
一体どういう理由かと尋ねてみても「もう聞きたくないのです」とおっしゃるばかりです。
よくはわかりませんが、もしかするとあまり良くない話なのかもしれません。
そういう訳ですから、人によっては全く恐ろしくもない話なのですが、
もし途中で「続きを知りたくない」と思われましたら迷わず読み飛ばしていただきたいのです。
前置きが長くなって申し訳ありません。
ここから本題に参りたいと思います。
あれは私が高校二年生の秋、十月の終わりの頃でした。
その日いつものように部活を終えて友人達と帰り支度をしていた私は、
薄暗い校庭の隅、裏門のすぐ近くに立つ人影に気が付きました。
距離はそう遠くはありませんでしたが、日もほとんど落ちかけているのに加え、
私は視力がそう良いほうではありませんでしたので、
その人物の人相などはよくわかりませんでしたが、男性であることが見てとれました。
校庭にはまだ部活中の生徒もおり、そこそこに人のあるその場所で、
なぜ彼が目に留まったのかというと、彼が制服、正しく言えば学ランを着用していたからです。